セラミック矯正の危険性|後悔しないために知るべきデメリット
- 短期間で費用を抑えて歯並びを整えたい
- ワイヤーを使った矯正治療には抵抗がある
- 歯の色や形も改善したい
このようなニーズを満たす治療法として、「セラミック矯正」が注目を集めています。
セラミック矯正をご希望される患者様が多いのは事実ですが、全ての人にオススメできる治療というわけではなく、安易にセラミック矯正を選択するのはおすすめしません。また、セラミック矯正を安易に勧める歯科医院には注意が必要です。
当ページでは、セラミック治療のメリットはもちろんのこと、絶対に知っておくべきデメリットや治療のリスクまで詳しく解説します。
(※矯正専門医が在籍する当院では、『患者さまの歯とお口の健康を第一に考えた矯正治療』を実践しています。セラミック矯正は『健康な歯を削る処置』が発生するため、当院では推奨していない治療になります。)
セラミック矯正とは?一般的な矯正との違い
セラミック矯正と一般的な矯正治療の決定的な違いは、「歯を動かすか、動かさないか」です。
一般的な矯正治療では、矯正装置を使って「歯を動かす」ことで歯並びを改善します。一方、セラミック矯正は、歯を1mmほど削ってその上に「被せ物をする」ことで歯の形を改善する治療です。
一般的な矯正(歯を動かす)
歯並びを根本的に改善できる。歯を削る必要が無いので、歯に優しい治療を希望する方にオススメ。
セラミック矯正(歯を動かさない)
歯を1mmほど削り、その上にセラミックの被せ物を使って歯の形を整形する。治療期間と治療費を抑えたい方にオススメ。
セラミック矯正のメリットは?
まずはセラミック矯正のメリットからお伝えします。
- 治療期間が比較的短い
- 治療費を抑えられる
- 矯正装置を付ける必要が無い
- 歯の色も改善できる
- 歯が動く時の痛みがない
それぞれ詳しく解説していきます。
メリット①治療期間が比較的短い
一般的な矯正では歯を少しずつ動かすため、歯並びが理想的な状態になるまで半年〜数年はかかるものです。
一方で、セラミック矯正は歯を動かすことがなく、削ってセラミックをかぶせるだけなので、時間を短縮できるのがメリットです。初回のカウンセリングから最短1ヶ月前後で治療完了となるケースもあります。そのため、結婚式などのイベントを控えているなど、「すぐに歯並びをキレイにしたい方」に人気の治療法です。
メリット②治療費を抑えられる
一般的な矯正治療の相場は、数十万円〜100万円(保険適用外)ほどです。一方セラミック治療の相場は、1本あたり10万円(保険適用外)ほどと、一般的な矯正治療と比べて安くなる傾向があります。
実際に、治療費を抑えたいという理由でセラミック矯正をご選択される患者さまも多くいらっしゃいます。
しかし、中には一般的な矯正治療の方がコストを抑えられるケースもあります。たとえば、当院の部分矯正は11万円~治療可能となっております。治療費が気になる方はお気軽にご相談いただければ幸いです。
関連記事:当院の矯正治療の料金
メリット③矯正装置を付ける必要が無い
セラミック矯正では、ワイヤーなどの矯正装置を使いません。「矯正装置のお手入れが大変そう」「ずっと矯正装置を付けるのは辛そう」などと考える方には、セラミック矯正がオススメです。
※矯正装置の見た目が気になる方には、裏側矯正やマウスピース矯正もオススメです。
メリット④歯の色も改善できる
セラミック矯正では、セラミックを用いて歯の色合いも調整できるため、理想的な白い歯にすることが可能です。神経を抜かれ黒くなってしまった部分や、歯の黄ばみなども解消したい方にオススメです。
メリット⑤歯が動き時の痛みがない
セラミック矯正は、一般的な矯正治療と違って「歯を動かす」という工程を踏みません。そのため、歯が動く時に生じる継続的な痛みがありません。
ただし、施術にあたり神経に処置をほどこしたり、歯を削る段階で痛みが生じることはありますので注意が必要です。
セラミック矯正のデメリット・危険性とは?
続いて、セラミック矯正のデメリットについてお伝えします。
- 健康な歯を削る必要がある
- 歯周病や虫歯のリスクが高くなる
- 再治療が必要になるケースもある
それぞれ詳しく解説します。
デメリット①健康な歯を削る必要がある
セラミック矯正を行う場合、もともとある自分の歯を少なからず削ることになります。これはセラミック矯正の最大のデメリットであると言えます。
また、時には歯の中にある神経の処置が必要になる場合もあります。神経を取られた歯はもろくなり、将来的に歯が折れてしまったり、欠けてしまいやすくなる可能性が考えられます。
天然歯は一度失うと二度と元に戻せないものなので、健康な歯を削らねばならないという点と、セラミック矯正の必要性をしっかり考えてから、決断するべきです。
デメリット②:虫歯や歯周病のリスクが高くなる
セラミック矯正では天然の歯とセラミックを重ね合わせるため、歯とセラミックの間にわずかな段差が生じることがあります。さらに、経年劣化によりセラミックと歯の間に隙間ができると、虫歯や歯周病のリスクが上がってしまうことも。
虫歯や歯周病のリスクを抑えるためにも、①セラミック矯正の実績豊富な歯科医院を選ぶ②セラミック矯正後の定期的なメンテナンスを怠らない という2点を心掛けましょう。
デメリット③:再治療が必要にあるケースもある
しっかりとケアをしてあげることで10〜20年はもつと言われているセラミック矯正ですが、経年劣化は防げません。毎日使う歯だからこそ、遅かれ早かれ交換(再治療)が必要になることがあると思っておきましょう。通常、セラミック矯正の再治療には初期費用と同じだけのコストがかかります。
その点を踏まえると、長期的な視点では「一般的な矯正の方が費用を抑えられる」という見方もあります。
セラミック矯正の治療の流れ
セラミック矯正をするときの流れは、下記の通りです。
①カウンセリング・診察
歯並びや歯の形などの相談や、セラミック矯正の治療費を含めて歯科医師と相談します。
②検査・調整
セラミック矯正を行う前に、口腔状況の検査を行います。必要に応じて、土台となる歯の神経の治療を行います。また、セラミックの色にあわせて、周りの歯のホワイトニングをおこなうと良いケースもあります。
③セラミックを被せるための土台作り
セラミックを被せるために、土台となる歯を削る処置に入ります。
④仮歯の装着・経過観察
セラミックが出来上がるまでの間、「仮歯」を装着して過ごします。この状態で数日間過ごします。
⑤セラミックをセットし治療完了
仮歯で数日間過ごし、噛み合わせや見た目などに問題がなければ、本物のセラミックを被せる工程に入ります。
⑥定期検診
⑤でセラミック矯正は終了となりますが、「セラミックを長持ちさせる」「虫歯や歯周病を防ぐ」などの目的で定期的なメンテナンスを行います。
歯の健康の為にも、セラミック矯正は「オススメできない」
セラミック矯正は、費用を抑えつつ、最短1ヶ月程度で歯の色や歯並びを整えることができる治療法です。メリットの多い治療ではありますが、その反面で健康な歯を削る必要があり、全員におすすめできる治療ではありません。
「セラミック矯正」がおすすめ
- 短い治療期間で終わらせたい人
- 治療費を極力抑えたい人
- 歯の健康、将来的な歯へのリスクは重視しない
「一般的な矯正治療」がおすすめ
- 歯に優しい治療を行いたい人
- 歯を削りたくない人
- 歯並びを根本から治したい人
当院では、患者さまお一人ひとりに適した矯正プランをご提案させていただいております。患者さまの歯とお口の健康を第一に考えて矯正治療を行っておりますので、各治療のデメリットやリスクも明確にお伝えいたします。
初回カウンセリングでは、治療費からリスクのご説明まで、しっかりとお話をさせていただきます。
「早くて安い矯正がしたいけど、わがままな希望も聞いてくれる?」
「治療のリスクについて、もっと詳しく聞きたい」
「一般的な矯正とセラミック矯正、どちらが適しているか聞きたい」
このようなご相談も多くいただいております。不安なことや悩みごとなど、お気軽にご相談ください。