新宿初台の歯医者さん、岡歯科医院です。
今回のテーマは「小児矯正について」です。ぜひご愛読ください。
矯正を開始する最適なタイミングは、矯正したいと思ったその時がベストタイミングだと言われています。
実際、30代・40代・50代の人が矯正を希望することも珍しくありません。
ただ、年齢と成長を考えれば大人よりも子どもの時に矯正した方がメリットは多く、
そこで今回は小児矯正をテーマにして、子どもの矯正を検討している親御さん向けのアドバイスをしていきます。
まず、子どもの時に矯正した方が良いと言われている理由から説明します。
大人になってからの矯正と比較した場合、小児矯正のメリットは主に次の4つです。
矯正で抜歯が必要な理由は、歯を綺麗に並べるためのスペースを確保するのが目的です。
ただし、小児矯正だと非抜歯で矯正できる確率が高く、
これは年齢的に成長期であるため、顎の成長を正常な方向へと促せるのが理由です。
子どもは見た目にこだわりがなく、少々歯並びが悪くても悩まないでしょう。
悩むのは大人になってからですが、ただその時点で治療を開始しても矯正が終わるまで長い期間がかかります。
一方、子どもの時に矯正しておけば、大人になった時点で既に美しい歯並びが手に入っています。
歯科治療に対して誰もが気にするのが痛みの有無であり、矯正においても例外ではないでしょう。
そこで回答すると、矯正では痛みを感じるのが事実です。これは歯を動かすことで起こる痛みなのですが、
子どもの歯はやわらかくて動きやすいため、大人の矯正に比べて痛みが小さくなります。
社会人になると平日に歯科医院に行くのはスケジュール的に厳しい人が多く、
長期間の通院を必要とする矯正となれば尚更です。
その点、子どもは大人ほど予定が立て込んでいないため、通院のスケジュールが立てやすいでしょう。
次に、小児矯正の診療時間について説明します。
これについては毎回同じというわけではなく、診療内容によって異なります。
診療時間が短いのはマウスピース矯正のケースで、矯正装置の調整を目的とした診療の場合です。
マウスピース矯正、もしくは取り外しタイプの矯正装置を使用している場合、
調整を行うための診療時間は早ければ15分ほどで終わるでしょう。
一方、診療時間が長くなるのは表側矯正・裏側矯正などワイヤーを使った矯正のケースです。
この場合、矯正装置を装着する目的での診療なら60分ほどかかりますし、
ワイヤーの調整を目的とした診療の場合でも30分ほどかかります。
矯正方法・診療目的によって診療時間は全く異なりますが、目安は30分ほどと考えておきましょう。
個人差・症例によって異なるので断言はできませんが、小児矯正の治療期間は一般的に3年~5年です。
ちなみに、小児矯正の治療期間については人によって短いという意見もあれば、長いという意見もあります。
そこで、このように意見が大きく分かれる理由について説明しましょう。
小児矯正の場合、矯正は第一期治療・第二期治療に分けて行っており、本格的な矯正は第二期治療になります。
ただ、第一期治療によってある程度歯並びを整えているため、第二期治療がスムーズに進みやすいのです。
小児矯正の治療期間が短いという人は、この第二期治療の治療期間で判断しています。
第二期治療は大人の矯正と内容は変わらないものの、小児矯正によって第一期治療を経ているため、
大人に比べて本格的な矯正の治療期間が短く、そのため「小児矯正の治療期間=短い」という解釈になっています。
一方、治療期間が長いという人は第一期治療・第二期治療のトータル期間での解釈によるものです。
つまり、本格的な第二期治療だけを視野に考えれば小児矯正の治療期間は短く、
第一期治療・第二期治療のトータルを視野に考えれば小児矯正の治療期間は長めです。
いかがでしたか?
最後に、小児矯正についてまとめます。
1. 小児矯正のメリット :非抜歯で矯正できる確率が高い、大人になってから口元の見た目で悩まずにすむなど
2. 小児矯正の診療時間 :矯正方法・診療目的によって異なるが、30分ほどを目安にしておくと良い
3. 小児矯正の治療期間 :一般的に3年~5年だが、個人差・症例によって異なるため断言はできない
これらのことから、小児矯正について分かります。
子どもは年齢的に考えて歯並びを気にすることは少なく、小児矯正を希望するのは親御さんの考えでしょう。
ただ、小児矯正を希望する時には必ず矯正することを子どもに伝えてあげてください。
小児矯正は大人の矯正に比べて様々なメリットがありますが、
あくまでそれは子どもが矯正に協力してスムーズに治療を進められることが前提です。
小児矯正において最も必要なのは、患者さん本人…つまり子どもの矯正に対する協力です。